息を潜めて 少し 耳をすませる 川の神様が ひゅんひゅんと鳴く谷を伝って 川を下っていく 秋の後岸には 山に登る貝やウニの潮を吸う音、潮が満ちる 呼吸が聞こえ 気持ちがはしゃぐ
留守と言ってくれたのか?ここにはもう誰もいないと 伝えてよ
驚愕と恐れの間、奥の奥へ ただならぬ死が今もまだ続いている入り交じる岩と砂がガッチリはまる ちりばめられた小惑星がパラパラ降ってくる水銀へドロで埋め立てられ死減していく あっ、光の柱、生命の根源
留守と言ってくれたのか? ここにはもう誰もいないと 伝えてよ五億年経ったら帰ってこよう 五億年経ったら帰ってくるから
霧の粒、つぶやきとぬるい風のささやきが霧の粒、つぶやきとぬるい風のささやきが顔の前をふさふさはためく誘惑の 毛の玉がほつれている 毛の玉が振り返ると 幽冥鏡
霧の粒、つぶやきとぬるい風のささやきが霧の粒、つぶやきとぬるい風のささやきが
縄跳びをする少女がいる 泳ぎまくる少女達家族連れの遊興の声 今飛び立つひな鳥の声人間が毒の草 人間が毒の素
幻聴となって響く 魂を抱えて私の罪、祈りとなり鳴咽される…