Kusatta Ringo no Mi ga Ochita Hi ni

Teppei Kojima
앨범 : Naraku eno Tabi
腐った林檎の実が堕ちた日に
腐った林檎の実が 堕ちた日に
ぼくはあの雪国を 飛びだしたんだ
いらだつこの胸を 押し殺し
ポケットのなかに しぼみかけた夢
初めて見た この都市には
背中ばかりの 疲れ切った
男たちが胡座かいて すわりこむ
ひとつひとつ駅を すぎてゆく度に
新しい世界が 拓けてゆくんだ
ネオンサインは鈍く輝き
アルコールがむやみに 吐き棄てられる
殺気だった眼を 持つ男たち
妙に媚びてしまった 女たち
男と女の間にはさまれ すわりこむ
男は手に手に 新聞を持ち
疼きはじめた腕を 鳴りしずめ
女は決まって ハンド・バッグをかかえ
髪の手入れを 忘れはしなかった
物足りないのは そぶりだけだ
とどまるところは 誰もが知ってるはず
さしさわりのないようにと すわりこむ
想い出したくもない あの夜は長い
ささやく占い師は 今日もはずれた
古いうたと 傷ついたからだに
刻まれてゆくぼくの 羅針盤
道はいくつにも 拡がって見えた
赤錆びてめくれあがった トタン屋根
かくれるところを見つけ出し すわりこむ

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